給料の差押えについて
給料の差押えについて
給料の差し押さえをするためには、法的な手続きが必要です。
その手続きとは、
* 裁判を起こして勝訴判決を得るか、
* 支払い督促を法的手続きに基づいて実行し、仮執行宣言を得るか、
* 調停が成立して調停調書があるか、
* 和解が成立したことを示す和解調書があるか、
* 「契約を履行できないときは強制執行を受けることを認める」という文言(承諾文言)が入った契約書を公正証書にしているか
です。
このいずれもない場合には、差し押さえは出来ません。
また、仮にこれらの手続きをとっていた場合でも、給料の全額を差し押さえることは出来ません。手取り額の4分の3の額と21万円とを比較してどちらか少ない方の額が差し押さえ禁止額です。
それでも生活が苦しいときは裁判所に差し押さえ禁止額の増額を申し立てることが出来ます。
強制執行について
給料の差し押さえというのは、強制執行の一種です。
強制執行というのは、他人に対して何かを請求する権利がある場合に、相手がその請求に応じないとき、国家の権力に基づいて一定の法的手続きに従い、強制的にその権利を実行することです。
ただし、たとえば貸したお金を借主が期限までに返さないからといって、貸主が自分で無理やり借主のお金や所有物を取り上げることは禁じられています。あくまで法的な手続きが要求されます。
その法的手続きは、強制執行を裁判所に申し立てることによってスタートします。この申し立てをするにあたって必要なのが、相手に対して請求権があることと、その範囲を示す文書です。これを債務名義といいます。
このページ上部の、給料の差し押さえのところで羅列した文書が債務名義になります。
公正証書とは?
債務名義になり得るもののひとつに公正証書があります。
これは、契約などの法律行為や権利に関する事実について公証人という定められた人が、依頼に基づいて作成する法律文書です。
公正証書はその原本が公証役場に保管されるため、基本的に偽造される心配はありません。また、裁判等で強力な証明力を持ちます。
さらにお金の貸し借り関係でいえば、「契約に違反した場合には、強制執行を受けることを承諾します」といった内容の一文(承諾文言といいます)を入れて公正証書にしておけば、契約当事者の一方が約束を守らない場合に、調停や裁判を経ることなく、すぐに強制執行の手続きに入ることができます。
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